全国交通記念館めぐり(パート4)
<札幌交通資料館>
2000.9.10

 第4弾(実質的には第3弾)を迎えた交通記念館めぐり。今回はひょんなことから発見した「札幌交通資料館」に行ってきました。この存在を知ったのは、第2弾で紹介した「地下鉄博物館」に行ったときのことでした。その地下鉄博物館の資料室で何の気なしに開いた鉄道関係の雑誌をパラパラとめくっていたとき、偶然にも「札幌交通資料館」の写真入り紹介記事を発見したのです。こんな形で私の目に触れてしまっては、「ターゲットになってくれ」と言っているようなもの。STV杯の合間を縫って、レンタカーの強みを生かし、真駒内まで行ってきました。ところが、これがとんでもない代物だったのですわ。

トタンなんだよね、造りが。

 平岸通りを走っていると、ほどなくシェルターが見えてきました。はじめて見る札幌地下鉄のシェルターです。程なく、左手に自衛隊前駅がみえてきました。自衛隊前駅の近所だということは知っていたのですが、入り口がわかりません。どこかなどこかな、とキョロキョロ(運転中にするなっつーの)していると、入り口と思われる看板が立っていたのですが、「え、ここ?」と疑ってしまったのです。何故なら、資料館というぐらいだから、大きな建物かないかがあると思っていたのですが、いっこうに見えないまま「入り口」だけが見えていた。おかしいおかしい、と思いつつも車を先に進めると、左手の高架下に薄汚れたバスやブルトーザーらしき作業車両が次々と見えてきたのでした。「もしかして、ここじゃないの」。そうだったのです。この交通資料館は「屋外展示」が大部分だったのでした。それにしても驚いたわぁ(下の映像は資料館パンフレットの地図です・・・ちょっと画像が良くないのですが)。

屋外展示が基本さ。


 駐車場らしきものが見当たらず、仕方なく自衛隊前駅の裏側にある市営駐車場に車を止め、はやる気持ちを抑えつつ、自衛隊前駅を横切り、最初に見た入り口の看板のところまでやってきました。そこで、改めて展示物が屋外に「放置(言葉は悪いが)」されているという事実を再確認したのです。

乗合自動車(マイクロバス)乗合自動車(ボンネット型)

 入り口を映像として残してこなかったのですが、入場券を売っている窓口なんぞなく、はっきり言って「入りたい放題」です。で、あっさり中に入ると、コンクリートで固められた地下鉄高架部分を屋根にして昔懐かしいバスが鎮座してました。屋外に「放置」しているんだから中には入れないんだろうな、とダメもとでバスに近づきドアを押すと、なんと開きました。「カギかけてなくていいのかなぁ、イタズラされちゃうよ」と心配しつつも、埃っぽくてカビ臭い車内に入ってみました。

観光乗合自動車「すずかけ」「すずかけ」の車内

 さすがに年輪を感じさせるシートに腰掛ける勇気は出ませんでしたが、「放置(展示だよね」されているバスに近寄ってはドアを開け、中に入っては「カビ臭い」と言いつつ、ニコニコしながらバスと戯れてしまいました。
 で、いよいよ資料館付近までやってきました(最初の映像のところ)が、その手前には入ってはいけないような雰囲気を醸し出していた「22号保存室」というのがありました。入っちゃいけないのかな、と思ったのですが、ドアの窓の奥に古臭い車両があったので、迷わず侵入。そこには札幌市電一号車両が鎮座していたのです。

市電を最初に走ったダブルルーフの木製電車の車内

 どうですか?。「市電最初の車両」って感じがするでしょう?(外観も撮影してきたのですが、アングルが悪かったので掲載を控えました)。
 そして、ようやく資料館の中に入りました。
 内部の全景を撮ろうと思ったのですが、あまりの展示物の多さに(室内はびっくりするほど広くないものの、展示密度が高い、という感じ)一瞬驚き、デジカメのシャッターを押すのを忘れてしまいました。最初に目に入ったのは、地下鉄車両の模型群達です。

この模型、欲しいな。


 残念ながら、札幌の地下鉄(だけではないが)に疎い私は、何が東西線で、南北線なのかがわからないのでした。でも、札幌の地下鉄がタイヤを使って走っているということは知ってます。というわけで、タイヤをば。

微妙にタイヤのディンプルが違うんですよ。


 で、お次はすっかりお馴染みになった、「蝋人形シリーズ」。昭和26年当時の市電の車掌の服装だそうです。

「おまえも蝋人形にしてやろうか!」


 目の光り方が怪しいでしょう。だって良く見たら「蝋人形」ではなく、「マネキン」に制服を着せていただけだったということを、後でこの写真を見たときに気がついたのでした(笑)。
あとは、実車のブレーキとアクセルを用いて模型を動かすコーナー。駅舎、駅名看板。ハサミ等の備品。記念キップ。路線図、等々。残念ながら、私の心を揺り動かす展示物はありませんでした。というわけで、ぐるっとひと回りして、資料室を出て、再び屋外展示物に戻りました。
今度はいよいよ市電と地下鉄車両に移行します。また、中に入れるんだろうな、とわくわくしながら目に入った車両は、なんと市電の連結バージョンでした。私、市電って単行で走るもんだとばっかり思ってました(って、そういう電車しか見た事がないんですわ)。

「鋼製2連々接電動客車」というのが正式名称。


で、また中に入ってみました。中はこんなもんです。

 で、この写真を小さくしたのは、これよりも私の心をくすぐるものを発見してしまいました。

「高級清酒」なんですって、千歳鶴って。
つり革に燦然と光り輝く(?)北海道のお酒、「千歳鶴」。

味の素の「複合調味料」だそうですわ。
そして最近あまり見かけなくなった化学調味料の王道(?)「ハイミー」。

ジンギスカンって「成吉思汗」って書くんですよ。
そして極め付けは「ジンギスカンのたれ」。


そして、駄目押しが「レク・バス(って何なんだ)案内」の中吊り票。

 いやあ、時代を感じさせる広告達でしたわ。こんなもので爆笑できる私の感覚ってやっぱり変ですわ(こんなもんで「はまる」なっつーの)。
そろそろ元に戻しましょう。

ササラの作り手がいないらしくて存続が危ういそうです。


 これが「ササラ電車」です。前方下部についている歯ブラシの親玉集団みたいな奴らがササラです。札幌は雪が降りますから、路上に雪が積もってしまうと市電は走れないわけです。といいうわけで、先頭についている「ササラ」をグルグルと高速回転させて線路上から雪を跳ね飛ばすわけです。特に市電のレールは枕木なんぞがなく、アスファルトの中にレールが埋まっている感じになっているため、雪の影響を受けやすいんですね。札幌市電は「積もる前に掃く」。大正漢方は「食べる前に飲む」(なんちて)。

 屋外展示場の一番奥、最後の最後に、地下鉄車両がありました。いままでのパターンならば、当然、中に入れるだろうと思ったら、なんと鍵が...。ちょっと、どっちらけに終わってしまいましたが...。

「アルミニウム合金製片連接電動制御客車」って、なんか「強そう」だよね。


 というわけで、なかなか面白いモノを見せてもらったな、という満足感を携え資料館を後にしました。
ちなみに、この資料館。入場無料と最初に言いましたが、年中見学できるわけではなく、5〜9月の日祝日と第2、4土曜日、小学校の夏休み期間中と、おまけに札幌雪まつり期間中だけですので、くれぐれも平日に行かないように。ということは、今年は9月30日しかないということか...。

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